角龍象奇譚筑波風流

輪郭を持たぬ創作意欲の泉

超能力者紹介

 

 

 

それは夢のようだった。

 

釜揚げうどんのなく頃に、

マクドナルドの台所。

 

枯れないパンジーの粉は、

二度目の初恋で命を仰せつかり、

一行は鼻の中を舞う霧を払った。

散らばるヤシの枝を足場に、

西門を目指していた。

 

針金虫の兵隊に散々、

烏の羽を毟られた男は、

不規則に揺れる、

ロウソクの火を眺めていた。

 

私も、

足早な両手で、

窓を開けてご来店。

 

ところで、

水槽を忙しく泳ぐ、

潤目鰯の傍は言った。

「南国に通ずるのも無理はない」

 

それなら私も、

チケットを斜めに渡して、

窓際の竪穴式住居に、

賃貸契約を交わした。

ねずみ返しは苦手だけどね。

 

一方その頃、

半年は過ぎたスエードブーツの中で、

皆既日食は、もう半分くらいになっていた。

 

それもそうだ。

 

普通の働き蜂は皆家に帰って、

仲間達とシチューを囲む時間だろう。

 

やむをえず、

ピンク色の瞑想深くを泳いでいる最中、

紙の御告げを待つのをやめて、

セリヌンティウスはもう一度、

潤目鰯に沈黙を破り捨てた。

 

 

 

 

 

 

 

季節はもう夜だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

超能力者を紹介しよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

続く。